・子育て術UP

『流星ワゴン』重松清 ★★★★★

 小学生の高学年くらいの歳の息子へ接する父親の大変さを改
めて感じました。

 良かれと思って言ったことが息子を傷つけることになってし
まったり、励ますつもりがプレッシャーをかけてしまったり、
なかなかうまくいかない父親の苦悩を感じる物語でした。

 私もあと十数年後には同じ思いをするのかもしれません。
 でも、この小説に出てくる3組の親子を見て、心に決めた
ことがあります。それは、つねに息子に対する素直な気持ち
を表現するということです。素直になること、それが一番だと
思いました。

 父親として、男としてこうした方がいい・・・、と父親や男を
演じがちですが、そんなことは重要じゃない。とにかく自分の
気持ちを素直に表現して息子に接する。そういう気持ちを持ち
続けよう、と父親になって1年も経っていない新米父親ですが、
私は思ったのです。

流星ワゴン (講談社文庫) Book 流星ワゴン (講談社文庫)

著者:重松 清
販売元:講談社
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『女の子が幸せになる子育て』漆紫穂子 ★★★☆☆

 子育ての究極な目的は「子どもの自立」だと思っています。
 親がいなくなってもひとりで生きていけるようにするという
ことです。
 まだ、私の子どもは4ヶ月になったばかりの男の子で、子育
てというよりは育児です。ただ、いずれ大きくなり子育てに迷っ
たときは、今自分がしていることは子どもの自立につながって
いるのかを考えるようにしたいと思っています。

 また、子どもの運動会で一等を決めないなど「競争」を否定
的にとらえる風潮もあるようですが、私は反対です。
 社会に出れば、「競争」を避けては通れません。子どもの頃
に遠ざけていた「競争」というものが、いざ社会に出て目の当
たりにしたときに果たして順応できるのでしょうか。子ども
の頃からある程度の「競争」は必要だと考えます。

 本書では、限られた価値観しかないところでの「競争」の
危険性を述べています。いろいろな形の「競争」が必要だと
いうのですが、それは私も同感です。

 本書にはそんな私の考えを後押ししてくれる内容も多数あり、
しかも、わかりやすい具体的な内容で書かれています。本書は、
女の子が幸せになる…という題名となっていますが、決して女
の子に限った内容になっているわけではありません。現に私の
子どもは男の子ですが、参考になることはたくさんありました。

以下、興味深かった内容をまとめます。

○自立した子どもを育てるためには、子どもが自分で判断し選
択する機会を与えてやることが必要である。それが失敗すると
わかっていたとしてもときには目をつぶる勇気が必要。

○今の子どもたちを取り巻いている環境は親の世代とは違う。
子どもの少ない経験では処理できない問題があふれている。

○門限は、家族の信頼を裏切らないようにと自由にブレーキが
かかる「心のストッパー」である。

○年中行事は、季節感を感じ、自然への畏敬の念や感謝の心を
感じる大切な機会であり、七夕や節分など家族のコミュニケー
ションの機会ともなる。

○江戸時代の町人の心くばりとされる江戸しぐさに「うかつあ
やまり」というものがある。それは道で人とぶつかったとき、
ぶつかったほうは「ごめんなさい」と言うが、ぶつかられたほ
うも「うかつでした」と返す、いわゆる気配りや気遣いを大切
にした考え方。

○子どもが自分を卑下したり諦めている場合は、「本当はどう
したいの?」や「もし、できたとしたら?」と声をかけるのが
有効的。

○子どもが否定的ともとれる行動をしたときは「本当はどうし
たかったの?」と子どもの意図をくんであげることが大切。

○家庭に仕事を持ち込むこともときには必要。子どもが身近な
社会人は親であり、そこから子どもが将来の仕事を考えるきっ
かけとなる。

《印象に残った言葉》

○美しいものを美しいと感じ、季節の移り変わりを楽しめる心
は、形のない財産です。そうした心があれば、ふと道端の草を
見たとき、虫の音を耳にしたとき、あるいは、食卓に上る旬の
食材に触れたとき、季節を感じ、自然とのつながりを実感でき
るでしょう。大人になって忙しい日常のなかで感じるそんな一
瞬が心の余裕になります。

○すっぱい葡萄の心理
  キツネが高い木に美味しそうに実っている葡萄を取ろうと
一生懸命になるが結局取れない。どうせ酸っぱい葡萄だからや
めとこうと自分に言い聞かせて去っていくというイソップ寓話。
 満たされない欲求に対し、自分にとって都合のいい理由をつ
けて行動を正当化したくなる心理のこと

女の子が幸せになる子育て Book 女の子が幸せになる子育て

著者:漆 紫穂子
販売元:かんき出版
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『ビタミンF』重松清 ★★★★★

7篇の短篇集。主人公は、小学生や中学生の子を持つ40歳前
後の父親です。自分はまだその年齢に達していないし、子ども
が小さいですが、感情移入して読むことができました。

 子どもへの接し方や家族のあり方、いじめ、少年犯罪など親
としてどう考えるべき、どうすべきなのか、短篇のそれぞれの
シチュエーションで考えさせられました。

 子どもを持つ親としては、いろいろ得るものがある小説だ
と思います。
7つの短篇のうち私のお気に入りは次の3つです。

〇ゲンコツ
  夜中、自動販売機にいたずらする少年グループに対し、勇
 気をふりしぼって注意する同じくらいの歳の子を持つ父親。
 大人が子どもに正義をふりかざすのが難しくなった時代だな
 とつくづく感じた。

〇セッちゃん
  いじめられているのに気丈に振る舞い、そのいじめられて
 いる自分を友だちにすり替えて話しをする娘。それを知りな
 がらも話しを聞くしかできない父親。
  もし、自分の子どもがいじめられているとわかったとき、
 子どもにどう声をかけてやれるのだろうか、自分はどういう
 行動に出るのだろうか。

〇かさぶたまぶた
  子どもの気持ちをわかっていたつもりでも実はぜんぜんわ
 かっていなかった父親の苦悩。
  父親には強さを持つだけでなく子どもの弱さを受け入れる
 姿勢を持つことが求められると感じた。また、子どもにとっ
 ての家庭のあり方についていろいろ考えるきっかけとなった。

ビタミンF (新潮文庫) Book ビタミンF (新潮文庫)

著者:重松 清
販売元:新潮社
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『さまよう刃』東野圭吾 ★★★★★

 あけましておめでとうございます。 
 2009年、最初の本です。年末年始の休みに没頭して
読みました。

  子どもを持つ親として感情移入した本です。
 自分の子どもが蹂躙され殺害されたら、親として自分はどん
な行動をとるのか。
 たぶん、本書の主人公と全く同じことを思い、同じことをす
るんだと思います。
 被害者当人であれば当然の行動ではないでしょうか。
 
 こういった類の本を読むとついつい被害者側に感情移入して
しまいますが、加害者側の親という視点も大切だと思いました。
 子どもが加害者とならないようにするには親としてどういう
教育をすればいいのだろうか。1歳にも満たない子を持つ親と
してはこっちのほうを真剣に考えさせられました。

 直感的に感じたのは二つのキーワードです。孤独になる勇気と
他人の痛みを感じる想像力です。
 
 グループから抜けてでも、抜けてからの報復があるとしても、
他人の痛みを想像し、自分の信じた正義を貫く勇気を持つ。そ
んな子どもになってほしいのですが、親として何ができるので
しょうか。

(以下、ネタバレ注意!)

《ストーリー》

 女子高生の絵摩が少年にレイプされ殺害された。その親長峰は
少年への復讐を決意する。長野県に潜伏する少年の居場所をペ
ンションを経営する女性の助けや謎の密告者の助けを得て探し
求める。マスコミや大衆、警察までも本当の正義とは何かを考
えさせられる。
 長峰は少年を猟銃をつきつけるところまで追い込んだが、長峰
は警察に射殺される。
 謎の密告者は捜査に関わる警察の班長だった。

さまよう刃 (角川文庫) Book さまよう刃 (角川文庫)

著者:東野 圭吾
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『親の品格』坂東眞理子 ★★★★☆

08/03/09読了

《学んだこと》

●子育ての目標は、子どもを親から自立した人間にすることだ
  
 ・日常生活の自立⇒精神的自立⇒経済的自立
 ・まず型を習慣づけ、身につけて、その後で自由にするのが
  個性を伸ばす秘訣

●「なぜ」を明確した叱り方

 ・子どもに対して「行為」を叱る
 ・同じ基準で一貫性を持って叱る
 ⇒教育方針は祖父母にさえも協力してもらい一貫性をもつ

 ●物をいとおしむ心

 ・子どもに次々とほしがるものを買い与えるのは「集中力」
  のない人間を助長している。
  まして親が先回りして買い与えるのはもってのほかだ。
 ・子ども自身が本当にそれをほしいのかどうか十分判断する
  時間が必要。期限を決めて買うことで、優先順位をつける
  ことや後悔を学び、自己責任を感じさせることができる。

《印象に残った言葉》 
 子どもと過ごす時間は人生で二度と戻ってこない時間です。
 その時間の尊さは、自分が子育てをしている最中は
 わからないのですが、あとでしみじみ懐かしく思い返すこと
 ができます。

親の品格 (PHP新書 495) Book 親の品格 (PHP新書 495)

著者:坂東 眞理子
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『育てたように子は育つ』佐々木正美著 相田みつを書 ★★★★★

08/02/10読了

 育児書はたくさん世に出ている。この本は、それらの育児書
のもっと根本的な思想を内容としたものだと思う。
 とくに、相田氏の作品は道教が見え隠れし、自分にはなじみ
やすい。
 育児に迷ったら何度も何度も読み直したい本である。
 佐々木氏のコメントも示唆深い。

《印象に残った言葉》
 「人は、人の間にいて初めて人間になる。」

育てたように子は育つ―相田みつをいのちのことば (小学館文庫) Book 育てたように子は育つ―相田みつをいのちのことば (小学館文庫)

著者:相田 みつを,佐々木 正美
販売元:小学館
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『ミムラの絵本日和』 ミムラ ★★★★★

 子どもにいい絵本を読ませたくて、その参考になるので
はと思い本書を手にとった。

 産まれたばかりの子どもの寝顔を横目に病室で読んだ。
 まだ一昨日産まれたばかりなので、絵本は読めなないし、
理解もできないが、この子はこれからどんな絵本が好きに
なるんだろう。
 

 著者自身の身の回りの話から巧に共通項を見つけながら、
じょじょに絵本の話にずらしていく技法に目をみはった。

 著者は女優だが、プロ顔負けの文章で読後に心地よさが
残る。
 多いときで同じ絵本に違った視点の4本の原稿を書いた
という。

 単なる絵本の紹介で終わるだけではなく、著者の絵本へ
の大好きな思いが伝わってくる内容で、読んでいてほほえま
しくなってくる。そして絵本って奥深い。

《書きとめておきたい言葉》

○自分の一番好きな場所で、すべての感覚を本に集中
するべくタオルケットなどをほっかむりに状態にして臨時
テントを作り、そこから顔と手だけでして、こっそり読む
のです。(本を集中して読みたいときって人それぞれ
スタイルってありますよね。)

○絵本は読む姿勢が他人事だと楽しさ半減なので
登場人物の隣に立って親しい友人のように同調

○生活がもうめちゃくちゃで。でも、朝はいつもミルク
ティーを飲むんですけどそのたった一杯が「うおー
なんだこのゆとりは」」って幸せを感じるんです。

ミムラの絵本日和 Book ミムラの絵本日和

著者:ミムラ
販売元:白泉社
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『絵本アルバム 齋藤流子育て記録術』 齋藤孝著 ★★★★★

子どもの内面的な成長を記録できる「絵本アルバム」。

赤ちゃん日誌は面倒で続かないという方、
デジカメで写真は撮ったものの整理が追いつかない
という方、必読です。

絵本を読んであげた子どもの反応や言葉を絵本に綴る
ことで、その絵本がこの世にふたつとない子どもの成長
を記録したアルバムとなる。

その方法が実際に実践しているご家庭のコメントや写真
を交えて紹介されています。

手軽に子どもの成長を記録できるだけではなく、親が
子どもに絵本をよみきかせするときの姿勢が自ずとか
わってくるでしょう。

Book 絵本アルバム―齋藤流子育て記録術

著者:齋藤 孝
販売元:ほるぷ出版
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