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2009年8月

『しがみつかない生き方』香山リカ ★★★☆☆

 本書の内容はあとがきの著者の次の言葉に集約され
ています。
「ふつうにがんばって、しがみつかずにこだわらずに自分
のペースで生きていけば、誰でもそれなりに幸せを感じな
がら人生を送れる。それで十分、というよりそれ以外の
何が必要であろうか」

 なかでも「すぐに白黒つけない」の内容は印象に残り
ました。
 人間の狭量化が進んでいる今だからこそ「あいまい
さ」の大切さを説きます。「あいまいさ」を許容できる器量
やそれ認める社会であり、自分とは違った考え方や生き
方を排除せずに受け入れる「ゆとり」が必要だということ
です。
 私はこれを「グレー思考」と勝手に名づけましたが、白
でも黒でもない色を大切にする姿勢は大事にしたいと思
います。

以下も印象に残った内容です。

○皇室の雅子さまの座右の銘「実るほど頭をたれる
 稲穂かな」

○親が子を愛するのは本能だが、子が親を愛するの
 は本能ではない。

○子とは適度に距離をとって自分は自分の責任で生
 きていく。

○今の境遇を感謝し、うまくいっているときは運がよ
 かったと思える力を身につけれるとよい。

しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書) Book しがみつかない生き方―「ふつうの幸せ」を手に入れる10のルール (幻冬舎新書)

著者:香山 リカ
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『時生』東野圭吾 ★★★★☆

 著者の著作のなかでは、本書は比較的謎解きの要素が少ない
作品のような印象を受けました。謎を解いていくというおも
しろさが全くないというわけではありませんが、どちらかと
いうと男同士の奇妙な友情におもしろさを感じました。

 この奇妙な関係がこの物語のミソなのですが、実際、自分
の周りにも同じことが起こっていたら・・・という現実離れし
た想像をしてしまいました。でも、本当に現実離れと言える
のだろうか。

「いくつかの魂は時代を飛び越え、未来から来た魂の助けを
借りて、人は歴史を築いてきたのかもしれない」という主人
公の言葉は、想像の域を超える可能性を考えさせられるので
す。

 時代を超えた人間関係。そんな視点で日々生活してみたら
楽しいかもしれませんね。

 そんな斬新な視点を与えてくれた作品でした。

時生 (講談社文庫) Book 時生 (講談社文庫)

著者:東野 圭吾
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