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『大金星』 水野敬也 ★★★☆☆

 女の子としゃべったことのない大学生の御手洗が、野垂れ死に
そうな変な九州人の春男を助けた。それがきっかけで、はじめて
街で女の子にしゃべりかけることができ、コンパでも気に入った
女の子と楽しくしゃべることができた。
 ただそれだけのストーリー。
 御手洗と春男のかけあいには爆笑ですが、話の展開からしたら
非常に単純です。

 ただ、『バカバカしいと思えることでも、行動する意志を持つ
ことで、新しい自分、新しい世界が見えてくる』ということを改
めて気づかされます。そう、改めて気づくのです。何か新しいこ
とを得たわけではなく、自分のなかに眠っていたものが少し目を
覚ました感覚を味わいました。

 一歩前へ踏み出してみたいけど踏み出せない。そんなときは御
手洗と春男を思い出そうと思います。

 コンパの場面では、自分の大学時代のコンパを思い出しました。
独特な雰囲気がありますよね。自分で企画したときは、相手の女
性のメンバーひとりを知っているので、なんとなく心の余裕があ
るのですが、呼ばれて行くときは結構緊張しました。
 今だから御手洗と春男のコンパに向かう姿勢は笑えてきます
が、10年前だったら笑いながらもコンパに立ち向かう同じ男と
してがんばれよって握手でもしたくなっていたかもしれません。

《印象に残った言葉》

●「他人から何かを言われて傷つくのは、自分が思い描く理想像
 とのギャップがあるからでごわす。しかし、シェイクスピアも
 こう言うておりもす。《目は自分を見ることができない。何か
 他のものに映して初めて見えるのだ》つまり他人の意見や反応
 もまた自分の一部なのでごわす。」

●「おいどんは今まで御手洗どんの〝隣〝で支えてまいりまし
   
た、しかし御手洗どんの〝後ろ〝には、これからの御手洗
   どんをずっと支え続ける、〝過去の自分〝という最大の味
   方がおるのでごわす」

●「状況?何が状況だ。俺が状況をつくるのだ」
 (ナポレオン『語録』)

●「愛する-それは互いに見つめ合うことではなく、一緒に同じ
 方向を見つめることである」
 (サン・テグジュペリ『人間の大地』)

大金星 Book 大金星

著者:水野 敬也
販売元:小学館
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コメント

はじめまして、コメントありがとうございました!

水野敬也さんの新刊なんですね~。古くはウケル日記、夢をかなえるゾウに、晴れ男、あとなんか忘れたけど、結構読ませて頂いていますので、これも読みたいです!

行動することかぁ~。楽しみです。あとナポレオンの言葉しびれますね。

投稿: イッパイアッテナ | 2008年12月17日 (水) 22時29分

イッパイアッテナさん

 来ていただいてありがとうございます。
 私も「夢をかなえるゾウ」と「晴れ男」読みました。
 「夢をかなえるゾウ」は行動することの大切さを説いた内容だったと思います。本書も行動(文中では「意志」と表現していましたが)の大切さを説くために「夢をかなえるゾウ」とは違った切り口で切り込んでいると思います。

投稿: 胡蝶 | 2008年12月18日 (木) 23時01分

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